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圧力センサー


「圧力センサー」について説明します。



1.圧力センサーとは


「圧力センサー」は、圧力を測定する「センサー」です。
「気体」、「液体」、「個体」など、あらゆる物質間で作用する「力学エネルギー」(圧力)を検出します。


2.圧力センサーの分類


「圧力センサー」は、以下のように分類されています。

<注意>
※1:()の番号は分類になります。
※2:○の番号は製品になります。


分類 概要 
(1)
圧力センサー
※1
(1-1)
圧電効果
(ピエゾ効果)
※2

水晶式圧力センサー
「水晶式圧力センサー」は、「圧電効果」を利用しています。
(1-2)
圧抵抗効果
(ピエゾ抵抗効果)

ひずみゲージ式圧力センサー
「ひずみゲージ式圧力センサー」は、歪みと電気抵抗の関係を使って、電気抵抗の変化から個体に加わる力を検知することが出来ます。

ピエゾ抵抗式圧力センサー
「ピエゾ抵抗効果」を利用しています。
「半導体圧力センサー」とも呼んでいます。
(1-3)
静電容量変化


3.圧力センサーの原理


「圧力センサー」は、以下のような原理を使用しています。

  • 圧電効果(ピエゾ効果)
    力が電気に変換される現象です。
    「ピエゾ効果」とも呼んでいます。

  • 圧抵抗効果(ピエゾ抵抗効果)
    固体に力を加えて歪みを与えると電気抵抗が変化する現象です。
    「ピエゾ抵抗効果」とも呼んでいます。

  • 静電容量変化
    圧力の変化に応じて変形するダイアフラム(隔膜)の変位量を静電容量(キャパシタンス)の変化として計測し、圧力に換算する方式です。


4.圧力センサーの用途


「圧力センサー」は、次のような用途に使用されています。

  • スマートフォン
  • 電子血圧計、気圧計(気象予 報計)、電子体重計などがあります。
  • 自動車のサスペンションコントロールやガ ス圧制御装置、水深気圧計、油圧機器の圧力センサーなどがあります。

などです。

主な製品を説明します。


5.水晶式圧力センサー


「水晶式圧力センサー」は、「圧電効果」を利用しています。
「ピエゾ効果」とも呼んでいます。
「ピエゾ」とは“押す・圧縮する”という意味のギリシア語です。

「圧電効果」とは、力が電気に変換される現象です。

水晶などの結晶から作られた素子に圧力を与えてひずみを発生させると圧力をかけた両端に、圧力に比例した電圧が発生する現象です。
分極現象によって表面電荷が両端に現れ、電圧として観測されます。


6.ひずみゲージ式圧力センサー


固体に力を加えて歪みを与えると、電気抵抗が変化します。
このような現象を「圧抵抗効果」と言います。
「ピエゾ抵抗効果」とも呼んでいます。

「ひずみゲージ式圧力センサー」は、歪みと電気抵抗の関係を使って、電気抵抗の変化から個体に加わる力を検知することが出来ます。

ゲージを構成する材質によって感度が変わります。

構造は、非常にシンプルです。
樹脂などで形成された絶縁シートの上に、金属でできた、抵抗体を格子状のエレメントが貼り付けられています。

エレメントには、銅やニッケル合金など、抵抗値の温度特性がとても安定している金属材料が使われています。


7.ピエゾ抵抗式圧力センサー(半導体圧力センサー)


現在、最も広く使われているのは、「ピエゾ抵抗効果」を利用した「ピエゾ抵抗式圧力センサー」です。
「半導体圧力センサー」とも呼んでいます。

「ひずみゲージ式圧力センサー」と同じ原理です。

腕時計タイプの「高度計」や、水深を表示する「ダイバーズウォッチ」などに使われている「圧力センサー」の多くは、この「ピエゾ抵抗型」です。

従来型の「圧力センサー」と大きく異なるのは、ICなどと同様にウェハ上で多数の「センサー素子」を形成してチップ化されることです。

ガラス基板の上にエッチングで小さな空洞を設けたシリコン層を重ねます。
この空洞が「ダイアフラム」(隔膜)としての役割を担います。
次に空洞の屋根部にあたる薄いシリコン面に、「ピエゾ抵抗部」(歪ゲージ、ストレインゲージ)を形成します。

気圧変化などにより空洞部(ダイアフラム)の上の薄いシリコン面がたわむと、歪ゲージの「ピエゾ抵抗効果」により「電気抵抗値」が変化します。
これを電子回路で処理・増幅して圧力を表示するというしくみです。


●「圧力を検出」の関連ページです。


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